スギ花粉の飛散始まる 一気に飛散する恐れも

スギ花粉の飛散が松本市内で始まった。独自に調査を続ける、みのしまクリニック(松本市梓川倭)の蓑島宗夫医師(68)が8日と9日に同市島立で1平方メートル当たり2.3個を確認した。8日の開始は平年より11日、昨年より3週間ほど遅い。今後一気に飛散する恐れがあるとして注意を呼び掛けている。
2日連続で1個以上という花粉の飛散開始日の基準を超えた。蓑島医師は、県の観測地点だった同市島立の県松本合同庁舎で調査をしている。敷地内に設置した専用の機器で、スライドガラスに付着した花粉の個数を調べている。
飛散が遅かった理由ははっきりしないが、気象庁の観測だと、松本市沢村の平均気温は1月が平年より1・5度高い1・2度、2月が平年を0・3度下回る0・3度だった。蓑島医師によると、一定の冷え込みがあった2月の気候によって飛散が遅くなった可能性がある。
長野地方気象台によると、松本の予想最高気温は12日が16度、13日が17度で4月上~中旬並み。蓑島医師はこれまで症状が出ていなかったり、症状が軽かったりする人に注意を促し「飛散が急激に増える可能性がある。すぐに服薬といった対応を」と呼び掛けている。