かまどベンチに案内板 南木曽小6年生 防災の願い込める

南木曽町の南木曽小学校6年生(29人)は、校庭に自分たちで作った、災害時に炊き出し用のかまどになる「防災かまどベンチ」に案内板を立てた。自分たちの卒業後も、「地域の防災に役立つことがしたい」と取り組んだ思いを残し、災害に注意してベンチを活用してもらう願いを込める。制作費は地域から寄付金を募って充てた。
総合的な学習の時間を使った活動で、案内板は木製の縦60センチ、横90センチ、高さ約1メートル60センチ。募金を基に地域の業者に制作を依頼した。災害に忘れず備えを促す案内板の文章やデザインは、自分たちで考えた。
昨年11月の地域参観日に合わせ、訪れた住民らに寄付金を募った。授業で育てたサツマイモを菓子にして、お礼に渡した。今年3月、業者の手ほどきを受けて防腐剤を塗るなどの仕上げを一緒に行い、11日に設置した。
加藤優里菜さん(12)は「(看板で)かまどベンチの大切さや災害への注意が伝わるといい。いろんな人にベンチを使ってもらえたら」と願っていた。
6年生は昨年度、町に協力を呼び掛けて材料費の補助を受けるなどしながら、ベンチ2基を作った。同校が災害時の避難所となっていることから、役立つものを考えた。