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南木曽・田立大橋が開通 住民、花馬が渡り初め 木曽川右岸 岐阜県境近く

花馬に先導されて渡り初めをする参加者

 南木曽町田立地区の県道中津川田立線で新設された田立大橋が9日、開通した。現地で開通記念式典が行われ、大勢の住民が渡り初めをして供用開始を祝った。

 同橋は木曽川支流・坪川に架かり、全長95メートル、片側1車線で道路幅9・25メートル。橋は昨年2月に完成し、県道との接続工事を行っていた。国道19号を補完する木曽川右岸道路整備の一環で、事業費は約20億円。
 田立地区住民でつくる同県道改良促進期成同盟会の山﨑隆二会長は式辞で、「全ての住民にとって喜びに堪えない。通勤、通院、通学、観光など利用度は高く、まさにあすにかける橋」と交通利便性向上に期待を込めた。
 渡り初めでは、地元の五宮神社で開かれている県無形民俗文化財の伝統行事・花馬祭りで使われる花馬の「五宮号」が参加者を先導。たくさんの色紙を付けた竹ひご(細い竹の棒)で飾られた五宮号が場に彩りを添える中、参加者が真新しい橋を笑顔で歩いた。
 地元住民で五宮神社氏子総代長の堀峰東さん(73)は「待ち望んでいた橋が開通し、素晴らしい気持ち」と話していた。