躍動80歳!スピードスケート国際大会で銀メダル 松本の須澤英雄さん

80歳にして、スピードスケートの全日本と国際大会で初のメダルを獲得―。
松本市出川町の須澤英雄さん(80)が躍動している。1月の全日本マスターズ競技会のHクラス(80歳以上85歳未満)で、1000メートルと1500メートルで2冠を達成。2月に米国であった国際マスターズスプリントゲームズ(MSG)の80歳以上84歳未満クラスで準優勝に輝いた。徹底した健康管理が実を結び「まだまだ自分にもチャンスがある」と充実の笑顔を見せる。
全日本の1000メートルは2位に16秒01差を付ける2分35秒08で圧勝。1500メートルは須澤さんしか出場者がおらず、4分50秒43で完走した。MSGは500メートルと1000メートルを2日間で計4本滑り、1000メートルは今季の自己ベストとなる2分15秒60をマーク。夏場の陸上トレーニングの成果が表れ、昨季から16秒06も縮めた。
競技歴は通算約50年。現在は週に2回ほど氷上練習に励む。日中は交通警備に従事し、長時間の立ち仕事を「トレーニングだと思って」こなす。内臓を健康に保つため「毎日16時間の断食」にも取り組み、80歳にして記録を伸ばす驚異の身体能力を築き上げている。
初孫が生まれた65歳の時に立てた三つの目標、「20歳になった孫と酒を飲む」「リニアモーターカーに乗る」「世界マスターズでメダル獲得」が支えになっている。「無理はせず、まずは自分の年に負けないように頑張る」と須澤さん。老いてなお進化を続ける覚悟だ。