山形新施設、5社が設計案 審査委1社選定し7日公表

山形村が令和9年度末の開館を目指す新たな複合施設の設計事業者を選ぶ公開プレゼンテーションが5日、村農業者トレーニングセンターで行われた。図書館、ミュージアム、子供の居場所・住民交流の場の3機能を備える新施設の基本計画に沿い、5社がコンセプトや設計案を提案した。審査委員会が同日中に1社を選定した。村は7日の村議会全員協議会で選定された事業者を公表する。
指名型プロポーザル方式で実施し、プレゼンは住民が傍聴できる形で行った。1社ずつ設計図や完成後のイメージ動画を使って提案し建築士、有識者、村幹部ら7人が審査した。
新施設は村農業者トレーニングセンター北側の屋外テニスコートを建設地とし、延べ床面積1800平方㍍程度、予算規模は13億5000万円と試算されている。主な財源に緊急防災減災事業債、地域活性化事業債の活用を予定し、防災・減災機能にも重点を置く。
各社がプレゼンで多彩な提案を行った。用途ごとの明確な区切りを設けず3機能を有機的につなぐ提案、にぎわいと静かに過ごせる空間が共存する設計などがあった。周辺の既存公共施設との「回遊性」をキーワードの一つにした事業者は、村民の公園になるような広場を施設前に設け、役場方面や児童館方面を一体的につなぐ回遊路を配置し、村の活性化につなげるとした。
村は選定された事業者に施設の基本設計業務を委託する。7年度内に実施設計も行い、建設工事は8年度秋ごろから着手したい考えだ。