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山雅で活躍した橋内優也さん「第2の人生」キックオフ アカデミーで子供たちを指導

アカデミーロールモデルコーチに就いた橋内さん。指導者としてセカンドキャリアを踏み出した

 サッカー松本山雅FCのトップチームでプレーし、昨季限りでスパイクを脱いだ橋内優也さん(37)が、アカデミーロールモデルコーチとして新たな一歩を踏み出した。小学生から高校生までのクラブの未来を担う原石と同じピッチでボールを蹴りつつ、19年間のプロ生活で積んだ経験と知見を言葉を選びながら伝えている。
 アカデミーを振り出しに、いずれは在籍年数が最も長かった愛着ある松本山雅を率いたいとする橋内さん。育成に携わる思いや指導者としての展望を市民タイムスに語ってもらった。

 ―アカデミーロールモデルコーチの役割はどう受け止めている。
 選手と一緒にプレーすることを求められている中での役割を整理すると、トップチームでやってきた熱量、基準でプレーしてあげることが一番いい。(声で周囲を動かす)コーチングを強みにしてきたので「プロはこれぐらいしゃべるんだ」と肌で感じてもらえば。
 今は選手とスタッフの中間の立場。選手寄りだし、スタッフのサポート役でもある。監督やコーチの伝え方、メニューの組み方は勉強になる。

 ―影響を受けた指導者は。
 振り返ると中学、高校で教わった先生方の影響が大きい。引退のコメントで出した「謙虚な心」や「感謝の気持ち」「向上心」については、現役を辞める報告をした時も改めて話してくれた。
 戦術面は、代表例だとミシャ(広島時代のミハイロ・ペトロヴィッチ監督)にサッカーをうまくしてもらい、ソリさん(反町康治監督)に守備の戦術をたたき込んでもらった。とはいえ全ての指導者から学ぶことは多かった。いい経験も悪い経験もプラスになる。

 ―ぶれずにいたい部分は。
 育成年代であれば、トレーニングと同等に人づくりを大事にしたい。「橋内がいるなら安心して預けられる」と言ってもらえるように。プロになる手助けが仕事だが、自立し、社会に出て恥ずかしくない人材を育てることも重要。

 ―キャリアの展望は。
 Jリーグで監督をしたい。もちろん松本山雅の監督も目標。選手が迷いなく躍動してプレーする姿を見せられるオーガナイズができる監督になりたい。