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あがたの森の園路に不審者 樹木繁茂で高校生に不安 市が照明増設など検討へ

公園南側の園路。日没後には真っ暗になり、不安を覚える生徒が多い

 高校生が通学路で使用している松本市県3のあがたの森公園南側の園路に不審者が年に数回出没し、安全性が問題視されている。樹木が生い茂って街灯の光が届かない場所で、数年前から日没後に声がけや付きまといといった事案が発生している。近くの松商学園高校が公園を管理する松本市に照明を設置するなど安全対策を講じるよう求め、市公園緑地課が検討を始めた。

 園路の両側は樹木に覆われ、見通しの悪い区間が約150メートルある。園路外側の市道の歩道スペースは狭く、ほとんどの高校生が園路を通学路として使用している。この区間の市道には街灯が3機ほど設置されているものの、光は街路樹に遮られて日が暮れると真っ暗になる。園路に面した公衆トイレの周辺では、過去に下半身を露出した不審者が出没する事例があった。
 1月には松商の生徒が不審者から声がけや付きまといをされる事案が2週間以内に2回発生し、松本署に届け出ている。1月に長野市のJR長野駅前で男女3人が殺傷された事件もあり、登下校に不安を覚える生徒がいるとして市に対策を求めた。
 公園周辺には松商のほか松本県ケ丘高校、エクセラン高校、松本工業高校、源池小学校がある。松商の小林正則教頭は「園路は多くの児童生徒が使用している。子供たちの安全・安心を第一に考え、市に早急の対応を求めたい」と望む。
 市公園緑地課は今月上旬、松商の教職員立ち会いの下で現場の状況を確認した。布山明彦課長は「照明の設置や樹木の間引きなどの対策が可能かどうか、すぐに検討に着手する」と話している。