塩尻・田川高3年 卒業式のコサージュ制作 水引細工で生徒が手作り

田川高校(塩尻市)3年生164人は3月1日の卒業式に、自分たちで作った水引のコサージュを着けて出席する。長野県の魅力を一つでも多く語れる人になって4月から進学や就職で新生活を始めようと、伝統工芸の水引細工に挑戦した。
一人一人が好きな色の水引を選び、梅結びにして花束のような形に仕立て、ブローチ用の金具を付けた。卒業式の服装はスーツで、コサージュで胸元を飾る。進学予定の縄手楓さん(18)は「作るのは難しかったけれど、思い出になる」と当日を楽しみにしていた。県内で就職する竹村碧さん(18)は「水引が何か最初は知らなかったけれど伝統工芸だと教わり、信州への愛がより深まった」と話していた。
3年4組の担任で美術担当の森花音教諭(30)が卒業記念として制作を提案した。「オリジナリティーを出し、試行錯誤して取り組む。寒さに耐えて咲く梅のように強くてすてきな人になってほしい」と生徒たちにエールを送っていた。