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今夏のOMFはオペラやオケなど10公演予定 8月11日に開幕

 国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)の実行委員会は25日、今夏のプログラム概要を発表した。サイトウ・キネン・オーケストラ(SKO)が出演する3年ぶりのオペラと、SKOによるオーケストラ公演2プログラムを中心に有料の7プログラム10公演を予定し、24年ぶりとなる東京公演も行う。総監督を務め、昨年亡くなった世界的指揮者・小澤征爾さんがプログラム決定に関わらずに迎える初めての音楽祭となる。

 当初発表より開幕を遅らせ、8月11日~9月9日に開催する。オーケストラコンサートAプログラム(8月23日)は、英国出身のアレクサンダー・ソディさん(42)が指揮し、没後50年を迎えるショスタコービチのバイオリン協奏曲第1番などを取り上げる。ソリストにはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターで、小澤さんとも共演経験のあるバイオリニスト・樫本大進さん(45)を迎える。
 同Bプログラム(8月29、30日)は、ピアニスト出身でボストン交響楽団時代の小澤さんと親交がある指揮者クリストフ・エッシェンバッハさん(85)が初登場し、マーラーの交響曲第2番「復活」を演奏する。平成28(2016)年の同曲演奏時と同じく公募による市民合唱団も出演する。同じ内容で、小澤さんの誕生日の9月1日に東京で生誕90年を祝う特別公演を行う。
 メインのオペラ(8月17、20、24日)は首席客演指揮者・沖澤のどかさんが出演し、ブリテン作曲のオペラ「夏の夜の夢」を上演する。ドイツリートの世界的権威として知られる声楽家・白井光子さんのリサイタルや室内楽公演も予定し、詳細は春ごろ発表される。
 実行委員長の臥雲義尚松本市長は「SKOの演奏力、一流の演奏家が集まって行われるOMFの価値を大勢の皆さんに堪能してもらえるよう周知・準備に努めていく」としている。
 チケットは6月14日に発売する。