政治・経済

離職者支援で職場見学会 松本市の3大型店閉店へ ツアー形式9人参加

パンの製造工場などを訪れた職場見学会

 1月から3月にかけて続く松本市内の大型商業施設3店舗の閉店に伴う離職者向けの再就職支援として20日、職場見学会が開かれた。マイクロバスで業種の異なる2事業所を巡るツアー型で、既に閉店したイトーヨーカドー南松本店の従業員だった9人が参加。仕事探しに生かそうと、雰囲気を含めて熱心に見て回った。
 松本公共職業安定所と市が共催し、パンや製パン用酵母製品を製造するアサヒ酵母(松本市和田)と、介護施設の松本ケアセンターそよ風(同市笹賀)を訪れた。アサヒ酵母では成形や発酵、焼き上げなど人の手と機械で進む製造工程をたどりながら説明を受け、学校給食用に校名の入った大量の容器も見ていった。
 イトーヨーカドー南松本店に開店準備の時から勤めた市内の女性(62)は「大規模でも、落ち着いて仕事ができる印象」と感想を語り、「知らない世界もたくさんある。こういう機会に勉強しながら次の道を探りたい」と話した。弁当作りなどに携わっていた市内の女性(59)は「接客は得意ではないので、経験を生かせる仕事に就きたい」と願っていた。
 松本職安が1月末時点で把握した3店舗関連の離職者数(予定を含む)は261人に上る。職場見学会は17日にも5人が参加して開催されたほか、再就職支援のため規模を拡大した就職面接会を3月12日に予定している。