教育・子育て

高校生 一票の重要性学ぶ 松本第一2年生が模擬選挙

模擬投票に臨む生徒

 松本第一高校(松本市)で19日、昨年10月の衆議院議員選挙の模擬選挙が行われた。選挙権年齢を目前にした2年生211人が「有権者」となり、自らの判断を一票に託した。
 選挙権年齢が18歳に引き下げられた平成28(2016)年に初めて実施し、今回で4回目。松本市選挙管理委員会から借りた投票用紙の交付機や記載台を使い、小選挙区と比例代表それぞれで投票を行った。生徒は2週間前に学年全員に配られた選挙公報や、新聞・インターネットの情報などを参考に投票先を決め、真剣な面持ちで臨んでいた。
 佐々木結椛さんは投票所の様子が「本格的だった」と目を丸くした。事前に選挙公報や政党のホームページで各候補や政党の公約を見たが「本当にできるの?」と疑問に思う項目もあった。模擬投票後も「一票を入れたところで本当に変わるのだろうか」との疑念は拭えず、選挙には「自主的に行くとは思わない」と話した。相庭春弥さんは、給付型奨学金の充実を掲げる公約など「考えさせられることが多かった」といい、「有権者の中で若い人の割合が少ないからこそ、率先して選挙にいかなきゃ」と意識を高めていた。
 企画した2学年主任の柳澤憲教諭によると、過去の模擬投票では「政治に対する考えがまとまらないまま選挙に行くのは失礼」と感じ、投票しなかった生徒もいた。柳澤教諭は「選挙に行くのが大事ではない。模擬投票で感じたこと、考えたことを本番の選挙に生かしてほしい」と話していた。
 選挙結果は20日の学年集会で発表される。