教育・子育て

高校生が俳句の醍醐味学ぶ 4校の文芸部が合同セミナー

小林さん(左)から俳句について学ぶ高校生ら

 県高校文化連盟文芸専門部(部会長・内藤信一長野吉田高校長)は11日、松本市丸の内の池上百竹亭で俳句セミナーを開いた。県内4高校の文芸系の部に所属する生徒13人が、現代俳句協会副会長で俳誌『岳』編集長の俳人・小林貴子さん=松本市=から俳句の醍醐味を学び、文芸への親しみを深めた。

 生徒と付き添いの教諭たちはまず、小林さんと近くの松本城の辺りを吟行し、一句ひねった。セミナーでは、生徒と教諭が詠んだ句を羅列した資料を基に、各自が選んだ特選一句、佳作二句を発表し、それぞれの句の感想を伝え合った。その後、作者がどのような思いで作ったかを語った。
 小林さんは特選の一つに「寒風や横一列の池の鯉」を採った。寒さでまとまってじっとしているコイの様子がうまく表現してあるとし「今日の様子、ちょっとした発見が捉えられている」と良い点を挙げた。全作品の評価として「今日の松本城の様子がよく詠まれていて良かった」と述べた。
 松本深志高校(松本市)の文學部長・大野涼太さん(17)は「言葉をどう選ぶかの難しさ、楽しさが体験できた一日だった」と話していた。同専門部は毎年、同様の催しを開いており、多くの高校の文芸系の部員同士が交流する場にもなっている。