教育・子育て

車いすバスケを友と一緒にプレー 今井小の古畑幸来さんが卒業前に

車いすバスケのゲームを楽しむ6年生女子。古畑さん(中央)も一緒にプレーした

 松本市の今井小学校6年生26人が7日、同校体育館で車いすバスケットボールを体験した。生まれつき両足の筋力が弱く専用の装具を履いて生活するクラスメートで、3年生のころから車いすバスケに親しむ古畑幸来さん(12)が、一緒に学校生活を過ごした仲間とのプレーを願って実現した。指導者や市社会福祉協議会、学校など周囲の大人の協力を受けて、3月の卒業を前に希望をかなえた。

 体験は男女別に行い、左右の大きな車輪が「ハ」の字になっている専用の車いすの乗り方を最初に学んだ。古畑さんを指導する日本車いすバスケットボール連盟の奥原明男さん(66)=松本市梓川梓=らの説明を聞いて、前後の進み方、ターンの仕方などを教わった後にシュート練習や試合形式のゲームをした。ところどころで古畑さんがお手本を見せると、クラスメートからは「すごい」「かっこいい!」と歓声が上がった。
 田中佑弥君(12)は「方向の切り替えなど車いすの操作が結構難しかったけど、試合は楽しかった」とほほ笑み、大野田愛子さん(12)は「相手チームで戦った幸来ちゃんは本当にすごい強くて、これまでの頑張りが伝わった」と話していた。
 古畑さんは男子の試合を見守り、女子の試合で一緒にプレーを楽しんだ。「みんなに車いすの動き方を知ってもらえた。みんな、初めてにしては上手でよかった」と話していた。
 体験を見守った古畑さんの母親・美奈子さん(43)は「いつもだったらみんなと一緒に同じ形で遊ぶことは難しい。普段できないことをさせてもらえた」と感謝していた。