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手話ショート動画で学ぼう 塩尻市が公式チャンネルで公開 聴覚障害者協会と連携、制作

市手話言語条例を基に公開している手話のショート動画

 塩尻市は、市聴覚障害者協会と連携して手話を学ぶことができるショート(短編)動画を制作し、インターネットの動画投稿サイト・ユーチューブの市公式チャンネルで公開している。簡単なあいさつなど現在10本が閲覧でき、制作を担当する市秘書広報課は随時更新していく予定だ。

 「手話を学ぼうよ!」と題した1本約30秒の動画で、「こんにちは」「元気ですか」などのあいさつや感情表現の仕方を文字解説を付けて紹介している。市内在住の20代のろう者が手話を実演し、「何度も見てマスターしてね」と呼び掛ける。
 市は県内の基礎自治体では3番目となる令和4年4月に手話言語条例を施行。条例には「手話は言語である」の記述があり、昨年8月に百瀬敬市長と懇談した聴覚障害者協会が手話の周知に力を入れるよう要望した。条例施行3年に合わせ、動画公開は手話の周知とコミュニケーション手段として活用を促す狙い。
 手話については市の広報紙『広報塩尻』の2月号でも特集が組まれる。市福祉支援課障がい福祉係の田中理恵子さんは「あいさつだけでも当事者に喜ばれる」とした上で、「市民への普及浸透は長い道のり」とも話した。