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松本らしい景観たたえる 景観シンポジウムで表彰式

臥雲市長(左)から市景観賞の表彰状を受け取る受賞者

 松本市景観シンポジウムが25日、あがたの森文化会館講堂(県3)で開かれた。本年度の市景観賞の表彰式があり、入賞した10作品の代表者が臥雲義尚市長から表彰状を受け取った。最優秀景観賞に市内の築18年の木造住宅が選ばれるなど、建築から時間を経たことで周囲の景観にとけ込み、良さが増した建築物が多く表彰された。

 最優秀景観賞は、蟻ケ崎台の個人の木造住宅で、小さな半島の先端のような敷地に建物と庭がバランスよく配置されている。完成から18年が経過し、植栽の成長と建物のほどよい風化で良好な景観を形成している点などが評価された。部門賞には完成後20年が経過した「まつもと市民芸術館」(深志3)が選ばれた。松本らしさや周囲への配慮がなされた建築で、あがたの森通りの景観の一部となっていることなどを選考の理由とした。
 選考委員会長の石井信行・山梨大学大学院准教授は「時間を意識させられた作品が多かった。これからも時間が市の景観に良い影響を与えることを期待したい」と講評した。
 本年度は3部門に計28件の応募があり、最優秀1点、部門賞1点、奨励賞8点が選ばれた。信州大学工学部の学生ら若い世代が推薦し、受賞した建築物もあった。