伝統工芸 職人技に触れる 南木曽町 蘭桧笠 ろくろ細工 産地で祭り きょうまで

南木曽町の伝統工芸品「南木曽ろくろ細工」と「蘭桧笠」の魅力を伝える工芸街道祭りが2日、両方の産地を結ぶ国道256号沿いで2日間の日程で始まった。職人の技の実演やスタンプラリー企画などを催し、訪れた人が伝統の技術に気軽に触れている。
南木曽ろくろ細工は国指定の伝統的工芸品で、木材をろくろに固定して回し、刃物を当て削り出す。技術は平安時代から続くとされる。今年は職人による手引きろくろの実演を新型コロナウイルスの影響から久しぶりに行う。3日は午後1時から(雨天中止)。南木曽ろくろ工芸協同組合の大蔵国広理事長(57)は「代々つないできた技術。一人でも多くの方に触れてもらう機会になれば」と話す。
県指定伝統的工芸品の蘭桧笠は、ヒノキを細長い短冊状に加工した「ひで」を立体的に編み込み作る。生産・販売拠点の桧笠の家で、作り手が随時実演する。約360年前に南木曽に技術がもたらされたといい、生産協同組合の池田興衛理事長(76)は「耐久性などヒノキ材の良さや伝統の技を知ってもらえたらありがたい」と話す。
3日の開催時間は午前9時~午後4時。周辺の温泉宿泊施設などを含めた抽選付きのスタンプラリー企画を初開催している。祭りのホームページでも詳しく発信する。