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性の多様性 中学生学ぶ ルーキーさん塩尻・広陵中で講演

生徒たちに自身の体験を語ったルーキーさん

 男性として生まれながらも認識する性が異なる性別不合で、性的少数者への理解を深める活動をしているルーキーさん(仮名)(54)=松本市=が1日、塩尻市の広陵中学校で講演した。中学生に話すのは初めてで、子供の頃から男らしさを求められたつらさや、心は女性でもあると公表して自分らしく生きている今を語り、生徒の質問にも明快に答えた。

 同校PTA主催の講演会で、全校約500人と保護者らが聴講した。ルーキーさんは、学生時代や会社員時代の苦悩、初めての女装、妻や両親への公表、自身と同じように性に悩む性的少数者に役立ちたいと、よりどころになる飲食店を開業したことなどを振り返った。
 生徒からは、どうすれば性的少数者への理解者が増えるか、どんな時に生きづらさを感じるか、どう接してほしいかといった質問があった。ルーキーさんは「まずは正しく理解すること」「『我慢して』『みんなと同じように振る舞って』と言われるのが苦しい」「カミングアウトをしても変わらず仲良くしてもらえるとうれしい」と答えた。
 生徒代表で生徒会副会長の宮澤咲希さん(15)=3年=が「正しく理解することが大事だと分かった。人ごとと思わずにそれぞれの個性を受け入れたい」と感想を述べた。