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郷土食生かし新メニュー 王滝村 県立大と開発へ

郷土食に関して理解を深めた学習会

 王滝村と県立大学(長野市)は本年度、村に伝わる食文化の魅力を発信しようと、郷土食を生かした新メニューの開発に取り組んでいる。包括連携協定に基づく事業で、将来的に新メニューを村内の飲食店や宿泊施設で提供し、郷土食の継承と消費拡大につなげる狙いだ。

 村の郷土食には、イワナを使ったなれずし「万年鮨」や、白あえに似た山の幸を使う「王滝なます」などがある。他にも、木曽地域の郷土食として知られる、塩を使わないで乳酸発酵させた冬の「すんき」、朴の青葉で餅菓子を包んだ夏の「朴葉巻き」がある。
 村公民館で21日、開発に向けた学習会が県立大の中澤弥子教授を招いて開かれた。村民は現地で、学生はオンラインなどで計約20人が参加し、新メニューに用いる郷土食の候補を挙げ、季節や場所によって手に入りにくい素材の代替案について意見を出し合った。
 年度末にかけて開発に取り組む計画だ。中澤教授は「王滝村はたくさんの宝物が残っているエリア」と期待し、ゼミに所属する3、4年生6人と共に開発に携わりたいとした。