政治・経済

山形村150年盛大に祝う 

森貫主が揮ごうした「永」の文字を刻んだ記念碑の除幕式

 山形村の開村150周年を祝う記念式典が22日、村農業者トレーニングセンター体育館で開かれた。村や地区・団体の代表者、近隣自治体の首長ら約160人が一堂に会して先人の歩みを振り返り、将来に向けたより良い村づくりにつなげていくことを確認した。

 明治7(1874)年に大池・小坂・竹田の旧3村が合併して誕生し、22日で丸150年を迎えた。本庄利昭村長は、村が誇る豊かな歴史文化や自然の魅力、村発展の礎となった農業振興の苦労を振り返りながら「開村200年を迎える50年先にも村民の皆さんが住み続けたいと実感し、多くの方が暮らしたい、働きたいと思っていただける魅力ある村づくりを目指していく」とあいさつした。
 村内の清水高原にある古刹・清水寺とゆかりがある京都・清水寺の森清範貫主が開村150周年を記念して「永」の文字を揮ごうし、書が壇上に飾られた。村の発展や地域活動に尽力した7個人、3団体の表彰も行われた。
 式典後には祝賀会があり、地域住民約80人が親睦を深めながらふるさとの節目を祝った。

 式典に先立ち、村役場前では森貫主が揮ごうした「永」の字を刻んだ記念碑の除幕式が行われた。森貫主の名代として京都市の清水寺執事の大西英玄さん(46)が来村。村の関係者と共に碑の完成を祝い、村の発展や住民の絆が末永く続くことを願った。
 山形村の清水寺をもり立てる活動をする山形清水寺絆会(小林政幸会長)と森貫主の交流をきっかけに記念碑設置が実現。本庄村長は「新たな村の宝として大事にしたい」と話した。大西さんは、昭和の高僧とうたわれた京都・清水寺の元貫主・大西良慶さんと、山形村の清水寺から大西良慶さんに嫁いだ真澄さんの孫にあたり、村民と十数年の交流がある。大西さんは「時に人の数だけある『真実』を互いに伝え合い、重ね合わせることで先人は村を築き絆を結んできた。今、未来を生きる皆さんが継承していくべきこと」とあいさつした。