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模造カードで特殊詐欺防ごう 塩尻署がコンビニに設置依頼

よく目立つ黄色い台紙で作られた電子マネーカードの模造品

 塩尻警察署は、電子マネーをだまし取る「電話でお金詐欺(特殊詐欺)」の被害防止対策として、電子マネーカードの模造品を作り、コンビニエンスストアに設置し始めた。カードの購入に不慣れで本物だと思い込んで買おうとする客がいた場合、店員は詐欺被害の可能性があるとして声を掛けて確認している。

 詐欺の手口でよく使われる「ウイルス感染」「ウイルス検出」「パソコン損傷」の言葉を記したカードと、「有料サイト未納料金専用カード」を作った。
 セブン―イレブン塩尻日ノ出町店(塩尻市大門五番町)の協力で9月末から、レジのカウンターに模造品を置いている。従業員の中村優里香さんは「こういうカードがあれば、買おうとするお客さんに声を掛けやすい。お客さんも(買う目的を)言いやすいと思う」と話していた。
 管内の塩尻市と朝日村にコンビニが約30店舗あり、模造品の設置を依頼していく。生活安全課の赤羽里美課長は「店内で目立つように掲げたり、本物の商品と一緒に陳列したりしてもらいたい」と、店と連携して水際対策を強化していく。
 同署によると管内で今年は9月30日までに電話でお金詐欺の被害が5件(前年同期比1件増)、SNS(交流サイト)型投資詐欺・ロマンス詐欺の被害が4件(同4件増)が確認されている。