教育・子育て

安曇野市内各中学校の文化祭準備大詰め 本番に向け情熱込める

混声三部合唱の表現を磨く豊科南中PTA合唱団

 安曇野市内の各中学校で、今月末に行われる文化祭の準備が大詰めを迎えている。生徒たちは合唱や体育祭、総合学習などの発表練習に熱を入れ、学校によってはPTA有志も文化祭を盛り上げようと合唱の練習を重ねる。本番に向けたボルテージは上がっている。

 中学校の文化祭は第4週の週末に集中している。堀金中は27、28日で、総合学習の発表では、3年生90人が地域課題を調べて解決策を模造紙にまとめ、下級生に発表する「ポスターセッション」を行う。
 18日はそのプレゼンテーションを練習した。髙石真穂さん(14)は、地元の農業用水路・拾ケ堰をきれいにしたいと、ごみ量の推移を管理団体に聞き、住民有志の清掃ボランティアできれいになった京都・鴨川の事例を調べた。聞き手の関心を引くように視線の向きや手ぶりを工夫し「自分たちも始められる清掃活動が解決につながる」と提案した。
 生徒会長の稲葉結実さん(14)は「後輩たちには、都会にはない自然豊かな安曇野らしさを再認識してほしい」と話していた。
 豊科南中ではPTAの有志が合唱団を結成。文化祭(27~28日)2日目にある合唱発表会のプログラムの一つとして、坂本九の「心の瞳」を披露する。一部の教職員も含めた総勢約30人が、合唱指導の経験を持つ原田邦彦校長の指揮で、今月上旬から練習している。
 混声三部のパート練習を重ね、曲に表情を付ける歌い方を学ぶなど、短期間でも真剣だ。発起人で同校出身のPTA副会長・大蔦章司さん(39)は「思い返すと自分も文化祭の合唱に熱心だった。好きなことを本気でやれば人の輪が広がり、素晴らしいことができると子供たちに伝えたい」と意気込んでいる。