教育・子育て

聖南中生徒が筑北村産シカ肉でジビエ学ぶ

近藤さん(右奥)の指導でシカ肉の解体に挑戦する聖南中の生徒たち

 筑北村の聖南中学校で30日、総合的な学習の時間「あずまやタイム」郷土食グループ(1~3年生計17人)の生徒13人が、村産ニホンジカの肉の解体を体験した。ジビエ肉の解体業を営む近藤重さん(51)=茅野市=の手ほどきで、生徒がシカ肉を部位ごとに切り分け、村を悩ます鳥獣害やジビエ肉活用への理解を深めた。

 29日に村内で捕獲され、近藤さんの元に持ち込まれたシカ5頭のうち、皮はぎ済みの雌ジカの脚3本(1本約5キロ)をそれぞれ専用のナイフで解体した。近藤さんが、肉をつなぐ筋や骨に沿って刃を入れるよう説明し「力加減に注意しつつ大胆に切るように」と話すと、生徒は肉同士のつながりを探りつつ、モモや芯玉、ランプといった各部位に切り分けていった。
 2年の北條紀乃さん(13)は「解体はパズルみたいで頭を使うけれど面白い」と話した。同・宮下礼誠さん(13)は「ずっしり重くてきれいな肉だと感じた。(細かい肉片も余さず使える)ハンバーグもいいかも」と調理法を考えていた。
 村の郷土食の活用を考える同グループで、本年度は村内で年間700頭以上捕獲されているシカのジビエ活用に興味を抱いた。9月6日には解体したシカ肉の調理にも挑戦する。