安曇野市・富田橋西側の歩道が完成 県道・小岩岳穂高停車場線 残すは穂高駅周辺170メートル

県安曇野建設事務所が安曇野市の穂高と穂高有明で烏川に架かる富田橋の西側で進めていた、県道小岩岳穂高停車場線約120メートル区間の歩道新設工事が完了した。中学生や高校生の通学、通勤などで利用が多い一方、歩道がなくて安全確保が課題だった。同県道で歩道が未整備なのは、JR穂高駅近くの踏切前後約170メートル区間を残すだけとなった。
現在行われている富田橋の架け替え工事に合わせ、道路北側に幅2・5メートルの歩道を新設した。4月から使われている仮橋にも歩道が設けられている。
同県道はJR穂高駅前と山麓線を結ぶ幹線道路。沿線の商店主らによると、穂高駅近くの踏切前後は特に車通りが多く、観光客や修学旅行生もレンタサイクルで利用する。踏切を徒歩や自転車で渡る際は後ろからの車に常に注意が必要で、歩道整備は長年の課題になっているという。
犬の散歩で穂高駅や穂高交流学習センターみらいの周辺を毎日歩くという明科東川手の女性(68)は、以前は穂高有明に住んでいてこの道をよく利用していた。「歩行者は車が通り過ぎるのを待ってから踏切を渡る。子供たちも使うので歩道が必要」と話し、残っている区間の歩道整備を強く願っていた。
同建設事務所整備課は「まずは橋の架け替えを着実に進めていきたい。(歩道については)歩行者や自転車が多いので、安全確保のために地元や市と相談しながら検討を進めたい」としている。
富田橋の架け替え工事は令和9年度末の完了が目標で、今回の歩道新設を含む総事業費は約18億円。10月以降に旧橋撤去や新しい橋の橋台を造築する工事を予定している。