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信大留学生ら能登支援へ 現地でボランティア活動  カルドゾさん「心の支えに」

ボランティアを募るために用意したチラシを見ながら思いを語るカルドゾさん

 能登半島地震の被災地を支援しようと、信州大学の留学生らが夏休みに合わせて現地でのボランティア活動を計画している。留学生の立場を生かした外国人支援も視野に入れつつ、交流を柱とする独自の活動を予定。「海外の人も能登のことを心配しているというメッセージを伝えたい」と意気込んでいる。

 人文学部4年でアルゼンチン出身のトマス・デミアン・カルドゾさん(24)が松本から遠くない場所での大災害に、力になりたいと発案。留学生支援などに取り組む奉仕活動団体・松本ワイズメンズクラブに相談し、日本YMCA同盟とワイズメンズクラブ東西日本区の助成を受けて実現した。17~19日と9月7~9日の2回計画しており、信大の留学生と山梨県の大学生ら約10人ずつが参加する。
 計画では石川県輪島市と穴水町で、現地の活動家と仮設住宅の入居者向けに需要のある調味料などのフリーマーケットを行う。留学生たちが国の紹介をしたり、現地の子供と自国の遊びをしたりと住民と触れ合う内容も織り交ぜたい考えだ。
 日本に暮らして4年となるカルドゾさんは発生時に揺れを体感し、自分のスマートフォンの警報が鳴ったり、テレビで津波避難の緊迫した呼び掛けを目にしたりしたことが鮮烈に印象に残ったという。「行ってみないと何ができるか分からないけれど、日本人でも外国人でも被災地の方と関わり、心の支えになれたら理想的」といい、「日本人と外国人が協力して活動することにも意味がある。自分たちも学んできたい」と話している。