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木曽の酒 今年の出来は? 初呑み切り 5蔵が44点

新酒の香りや味を1点ずつ確かめる審査員

 昨秋から今春にかけて仕込んだ日本酒の品質を確かめる「初呑み切り」が2日、木曽町文化交流センターであった。封切りしたばかりの木曽の酒44点が並び、蔵人らが見守る中、専門家が熟成度合いを確認した

 貯蔵タンクの「呑み口(出し口)を切る(開ける)」ことに由来するこの時期の伝統行事で、主催した県酒造組合木曽支部(湯川尚子支部長)の加盟社と特別会員の計5社が出品した。国税庁関東信越国税局と県工業技術総合センターの専門家3人が1点ずつ口に含んで確認した。審査の結果は各蔵に伝えられ、今後の酒造りの参考とされる。
 今季の仕込みに使った米は、夏季の気温が高かった影響を受けて硬く溶けにくい傾向だったといい、審査に当たった国税局の山脇幹善・鑑定官室長は「各蔵とも苦労しながら、すっきりと軽いタイプに仕上げた酒が多かった」と評価。「蔵それぞれの個性がいろいろな味となり楽しかった」とも話した。