連載・特集

2024.8.3 みすず野

 8月上旬の全国に知られる祭りと聞くと、東北三大祭りを思い浮かべる人も多いだろう。青森のねぶた祭、秋田の竿燈まつり、宮城の仙台七夕まつり│。それぞれ伝統文化や独自の風習が色濃く反映され、観客を圧倒する迫力と美しさで知られる◆ねぶた祭の起源は定かでないが「七夕まつりの灯籠流しと津軽地方にあった風習、精霊送りなどの行事が一体化したものと考えられて」(『春夏秋冬を楽しむ くらし歳時記』成美堂出版)いる。骨組みに紙を貼り、勇壮な絵が描かれた「人形ねぶた」と呼ばれる山車が運行。続いてハネトと呼ばれる踊り子が「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声とともに踊り歩く◆規模や歴史こそ違えど、威勢よく踊り歩く8月上旬の夏祭りなら松本市にも松本ぼんぼんがある。踊り手たちの意気込みは青森ねぶた祭のハネトに負けないだろう。暑さを吹き飛ばす踊りの輪がきょうできる◆今年は大きな節目の50回目。中心市街地の本町、大名町、伊勢町、西堀がメインだが、節目を記念して松本城を背景にして踊れる外堀大通りの一部がコースに加わった。踊り手の身内は「映える」写真をお撮り忘れなく!