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高校野球長野大会 都市大塩尻16強 投打に力

都市大塩尻6回1死2塁、金井が左翼線に適時2塁打を放ち、塁上でガッツポーズする

 第106回全国高校野球選手権長野大会は13日、県内4会場で3回戦8試合を行った。中信勢は、東京都市大学塩尻と松本国際がともに快勝し、16強入りを決めた。松本深志はシードの小諸商業と接戦を繰り広げたが、一歩及ばなかった。
 14日は3回戦の残り8試合を行い、塩尻志学館と松本県ケ丘が4回戦進出を目指す。松本美須々ケ丘と松本蟻ケ崎は中信勢対決となり、梓川は上田染谷丘と戦う。

 都市大塩尻は背番号「18」の金井佑太朗(3年)が、長打2本を含む3安打3得点と打線をけん引。要所でしっかりと得点に絡み、存在感を示した。
 ハイライトは6回。5回に1点差に迫られ、相手に流れが傾きかけていた中、1死2塁で打席が回ってきた。「低い打球で次につなぐ」。浮いたスライダーに体勢を崩されかけるも、重心を低くして振り抜いた打球は左翼線を破る渾身の一打に。2塁上で笑顔がはじけた。長島由典監督は「あの一打が大きかった」とうなずいた。
 冬を経て打撃に手応えを得ていた金井だったが、春の県大会で一度ベンチメンバーから外れた。「結果」を求める中で、「自分の結果」にとらわれすぎていたことに気付かされた。「悔しかった」という当時の思いが昇華し、今は「チャンスをもらえる限りチームに貢献しよう」という意識に変わった。
 長島監督は「背番号は関係ない。出ている選手がそのときのベストメンバー」と言う。野球の技術だけでなく、心も磨いてきた選手が輝いた。