教育・子育て

子供サポート「筑北漢塾」が始動

聖南中学校近くを流れる東条川で草刈り作業に取り組む父親たち(6日)

 筑北村内の保育園、小学校、中学校のPTAの現役・OBの父親が、子供たちをサポートする有志グループ「筑北漢塾」をつくり、さまざまな活動に取り組み始めた。父親だからこそできる力仕事や作業を担い、中山間地域に育つ子供たちが、ふるさとに誇りを持てるよう地域拠点づくりも進める方針だ。

 昨年度に、筑北小PTA会長を務めた塚山克視さん(49)=西条=と、聖南中PTA会長だった宮入清文さん(55)=坂北=が呼び掛け、昨年11月に発足した。母親に任せがちなPTA活動を側面から支援する。新型コロナウイルス禍の影響が残り、学校活動にPTAが積極的に関わることが難しい現状を踏まえ、PTA外部から支援を行う団体として、村コミュニティ・スクールにも参画する。
 本格的に活動を始めた本年度は、西条の畑でサツマイモの苗植えや、坂井保育園の日よけ設置などを行った。手入れが行われていない西条・小仁熊上の旧本城小学校の学校林にも注目。山菜や木の実の採取など〝山の知恵〟を身に付けられる拠点として整備・再生を目指す。
 6日も約20人が集まり、聖南中近くの東条川流域で草刈り作業に汗を流した。聖南中は「学校で実施が難しい活動も多くありがたい。互いに役割を見極めながら連携していければ」と期待する。
 塚山さんは「子供が村で生活する楽しみをサポートし、手を差し伸べられる団体となりたい」と語る。宮入さんも「子供が進学などで村外へ出ても再び戻ってきたくなるような組織となれば」と願っている。