2024.7.6みすず野
「土、日の休みが消え、夏休みが消え、冬休みが消え。友達が遊んでる時に練習していた。だから今がある」。米国メジャー・リーガーのダルビッシュ有投手が24歳のときにSNS(会員制交流サイト)で発信した言葉だ『直球(まっすぐ)~心に響く野球の名言~』◆年代や文脈から、プロ野球選手として活躍し、高校時代を振り返っての言葉であることがうかがえる。「休みが消え」「友達が遊んでる時に~」には、遊びたい年頃なのに、そうできない、やるせない気持ちがにじむ。共感する高校球児、多いだろう。いろいろなことに興味が湧いて、大好きな野球をやっていても目移りする年齢のころだ◆きょう、第106回全国高校野球選手権長野大会が開幕する。他にしたいことがあっても我慢して、野球の練習に打ち込んできた選手たちも少なくないはずだ。苦楽をともにしてきた仲間たちと1試合でも多く戦ってもらいたい◆そして、どんな結果が出たとしても必ず「だから今がある」と思える日が来ることを忘れないでほしい。積み上げてきた努力は決して消えるものではない。いつの日か何らかの花が咲く。そう信じていい。