松本ぼんぼん 継承に力 踊り指導者養成や飛び入りOK
松本市中心街で開催される夏祭り「松本ぼんぼん」の実行委員会は29日、会合を開き、今年の祭りを8月3日に開催することを決めた。昭和50(1975)年に始まり、50回の節目を迎える。半世紀続いて「伝統」となった踊りを継承するため、初めて踊りの指導者を養成するほか、外国人観光客などの増加を受けて観客が飛び入り参加できる対応を取るなど、歴史を守りつつ時代の変化に対応したぼんぼんを目指す。
指導者養成は各連に呼び掛けて参加者を募り、数回の講習会を行う方法を検討する。企業連はかつて、社内で練習を重ねて参加するところが多かったものの、働き方改革や2024年問題などで練習時間の確保が難しくなっているため、講習会を通じて踊りに触れる機会を増やすことを目的にする。
飛び入り参加は、事前に受け入れられる連を募集。審査終了後の最後の踊りで観客に参加してもらう考えだ。外国人旅行者から参加したいという要望があったことから検討し、連で踊る児童・生徒の家族らの参加も想定する。
「松本ぼんぼん 城のまち♪」と踊りの曲の歌詞には松本城が登場するものの、これまでのコースは城が見える場所が少なかったため、松本城を背景に踊るコースを設定する。実行委は会合で、松本城公園もしくは外堀大通りを通るコースを検討しているとした。
30日に松本商工会議所のホームページに要項をアップして、連の募集を始める。祭りに長年携わる山田善敬副実行委員長は「これからの50年も継続できるぼんぼんにするためのスタートとなる祭りにしていきたい」と話している。