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松本市の昨年度路線バス利用者 14.9%増 公設民営1年目

 松本市は、昨年4月に公設民営体制に移行した市内の路線バス「ぐるっとまつもとバス」の昨年度実績をまとめた。旧アルピコ交通路線、タウンスニーカーなどの一般路線(計23路線)の利用者数は205万3000人で公設民営化前の前年度から14・9%増えた。ただ、元年度実績と比べると8割程度で、新型コロナウイルス禍前の水準には達していない。

 29日に開かれた松本地域公共交通会議・協議会に報告した。
 中心市街地を走るタウンスニーカー(計3コース)は1便当たりの利用者数が12・4人で、前年度の9・2人、元年度の10・5人を上回った。観光客や買い物客の利用が多い2コースが好調で、観光需要の回復などが影響したとみられる。
 一般路線以外の地域連携バス(旧西部地域コミュニティバス、計7路線)は1便当たり2・2人で前年度比0・6人減だった。南部方面に新設した南松本・平田線、平田・村井線がともに0・2人台にとどまった。市は、低迷が長く続くようなら路線見直しなどの対応を行う方針だ。
 市は3月に一部路線のダイヤを改正しており、同課は「その効果を注視しながら利用促進策を検討したい」としている。運賃政策については、6月に設置する同会議の「運賃協議部会」で検討する。