鹿嶋神社の絵馬 目録に 大桑村須原 高樋さん 90点詳しく
大桑村須原の鹿嶋神社の拝殿に飾られている絵馬90点を、地元の高樋悟さん(80)が目録にまとめた。拝殿の建て替えに伴い、一時的に取り外された機会に取り組んだ。絵馬はこのほど神社に戻されたため、多数の作品を間近に見ることは難しいといい、詳細を確認できる貴重な資料となる。
目録はA4判で246㌻。最古で延宝4(1676)年の作という全90点を、制作年代順に題名や寄進者などの情報と合わせてカラー写真で紹介する。いずれも一部の拡大写真を載せるため、人物の表情や絵馬の色合い、表記された文字などが事細かに見られる。
高樋さんは拝殿の建設委員長を務めた。絵馬は平成29(2017)年に取り外して村歴史民俗資料館で保存・展示などをし、このとき資料館職員が撮影した写真を元にまとめた。
拝殿内の高い場所に飾られていたため、氏子にとっても絵馬を間近に見る機会はなかったという。高樋さんは「細かい描き込みなど、間近で見るから分かることがある。奉納の目的などを理解する資料として、残していければ」と願う。 目録は同資料館や村図書館で閲覧できる。