政治・経済

塩尻市が地域福祉計画に初めて「地区カルテ」盛り込む

各地区の現況をまとめた「地区カルテ」

 塩尻市は本年度から令和14年度までの9年間で取り組む市の第4次地域福祉計画に、初めて作成した「地区カルテ」を盛り込んだ。全10地区ごとに、人口など基礎的な統計情報や市民アンケートの結果を掲載し、市民がそれぞれの地域の現状を把握する資料になる。
 地区カルテは、人口増減率(1年間の人口増減数を前年人口で割った数値)や高齢者世帯数、持ち家の割合、区の加入率のほか、令和4年度の市民アンケート調査結果から「幸福度」「困ったときに相談できる人が身近にいるか」などの回答を載せている。
 地区ごとに特性があり、高齢化率(総人口に占める65歳以上の割合)は、令和5年4月時点で市全体では29%だったが、高出地区の20・3%に対し、楢川地区の51・3%と31ポイントもの差がある。
 先月の定例記者会見で地区カルテを説明した百瀬敬市長は「各地区の実情に即した施策を進める必要がある」との認識を示し、住民には「地域の話し合いなどに活用してほしい」と願った。地区カルテを基に今後、市長が参加する各地区別のタウンミーティングを開くとしている。