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縄文土器に楽しく色塗り 大桑村歴史民俗資料館 新企画 2種類の模型で

自由に色塗りができる縄文土器2種類のミニチュア。「土器どき! 色塗り体験」と銘打つ

 大桑村歴史民俗資料館は、同館が所蔵する縄文土器2種類のミニチュアに色塗りをする新企画を始めた。村から出土した貴重な資料の魅力を再発見し、身近に飾るなどして愛着を持ってもらう目的だ。

 ミニチュアは県宝「人面装飾付有孔鍔付土器」(愛称・悠久のほほ笑み)と、「釣手土器」がある。実物の3Dデータを基に再現した、約6㌢の樹脂製だ。アクリルマーカーペンで自由に着色できる。体験は1個500円で、キーホルダー用のチェーンが付く。
 人面装飾付土器は、長野の大野遺跡から出土した。高さ約40㌢で、25㌢ある人面装飾は国内最大。酒造りの容器か、太鼓の胴だった説が有力とされる。釣手土器は長野西地区の薬師遺跡で見つかり、高さ約17㌢は同種の中でも「かなり小さく珍しい」という。火をともしランプのようにして使ったといわれる。
 どちらも4000~5000年前のものだ。村教育委員会は、村民でも詳しく知らない人もいるとし「形などをじっくり見て、土器に親しんでもらう機会になれば」と願う。体験に合わせて実物の見学も勧める。
 色塗りは平均20~30分かかり、乾かすのに約15分が必要。開館時間は午前9時~午後4時半(月曜休館、月曜が祝日の際は翌火曜日)で、色塗りをする場合は余裕を持った来館を呼び掛ける。問い合わせは資料館(電話0264・55・3550)へ。