松本サリン30年 6月1日に集い企画
松本市の住宅街に猛毒の神経ガス・サリンがまかれ、8人が死亡、約600人が負傷した松本サリン事件から、今年で30年となる。節目の年に、元放送記者の体験談を聞き、反省や教訓を語り継ごうという集いが、6月1日に松本市のMウイングで開かれる。
企画した「松本サリン事件54年を考える会」の県議会議員・中川博司さん(松本市・東筑摩郡区)と、旧四賀村(現松本市)出身の元SBC信越放送報道部長・召田政春さん(73)らがこのほど、県庁で会見して発表した。
召田さんは事件当時、報道部のデスクとして記者を指示する立場にあったという。第一通報者の河野義行さんに疑惑の目が向けられた事件当初から、オウム真理教による犯行が明らかになり、全容が解明されるまでを知る立場として「記憶が薄れていく中で、語れる者が語り継いでいくことが大切」と思い、中川県議らと「体験を語る会」を企画した。
6月1日午後2時から、Mウイングの3―2会議室で開催し、無料で誰でも自由に参加できるようにする。召田さんの話を聞き、当時を知る人は意見を述べ、若い人にも関心を持ってもらいたいとしている。問い合わせは中川県議(電話090・2623・0544)へ。