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春の歌声 穂高に響く 安曇野で早春賦まつり

早春賦を合唱する出演者たち

 安曇野に本格的な春の到来を告げる催し「第41回早春賦まつり」(実行委員会主催)が29日、安曇野市を流れる穂高川右岸の早春賦歌碑前で開かれた。穂高北小学校と穂高南小学校の合唱部、穂高文化協会のコーラス部、アルパ奏者ら合わせて約90人が出演し、「早春賦」を合唱した。5年ぶりに物販などが復活して通常開催となり、多くの来場者が訪れた。

 会場にはチョウが舞い、風が吹き抜け、遠くからトラクターが田んぼを耕す音が聞こえてくる安曇野らしい雰囲気の中で開催された。北アルプスや穂高川を背に、子供から大人まで清らかな歌声を響かせた。市観光大使を務める上松美香さんらによるミニハープとアルパの演奏なども花を添えた。
 穂高北小合唱部の田村葵部長(11)=6年=は「他の学校と一緒に歌ったので、いつもより声量が出せてとても楽しかった」と笑顔を見せていた。
 令和2~4年度は新型コロナウイルス禍や悪天候で中止、5年度は関係者のみの規模縮小での開催だった。今年は早春賦歌碑ができて40年の節目でもあり、実行委員長を務める中田光男さん(74)=安曇野市穂高有明=は「早春賦を愛する心、人と人との輪を広げていくことができれば大変うれしい」と話していた。