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過去最多の5万9182人 馬籠峠越えハイキング 昨年度 外国人は初の4万人超

 南木曽町の旧中山道・妻籠宿―馬籠宿(岐阜県中津川市)間の馬籠峠を通った昨年度のハイカーは、5万9182人で、平成21(2009)年度の統計開始以降で最多となった。このうち外国人旅行者は4万1114人で、初めて4万人を突破した。新型コロナウイルスコロナ禍を経ても、海外からの人気の健在ぶりを示す結果となった。

 公益財団法人・妻籠を愛する会が、峠の途中にある無料休憩所・一石栃立場茶屋を通過した人を調べている。これまでは、令和元年度の5万6907人が最多だった。
 外国人は元年度から3291人(8・7%)増えた。月別で元年度と比べても、1年を通してほぼ上回り、特に3月は3561人で4倍以上だった。日本人は1万8068人で、元年度から1016人(5・3%)減となっている。
 ハイカー数は統計開始から右肩上がりに増加が続く。外国人は当初の約7倍になり、始めは全体の2割程度だったが、現在は約7割を占める。ここ数年はコロナ禍の影響を受け、3年度の外国人数は年間859人にまで落ち込んだが、回復を見せた。
 欧州が外国人全体の半数を占めるなど、地域別に見た来訪者の傾向も変わりない。愛する会の藤原義則理事長は、こうした状況から「コロナ禍前と同様の注目があり、今後も続いていくだろう」とみる。レンタカーで妻籠宿を訪れる外国人客も増えているといい、受け入れ態勢を整える上で「外国語の案内標識は、木曽全体で早急に準備する必要がある」と指摘する。