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縄手・中町で和を堪能 松本ジャポニスム 座敷遊びや伝統芸能紹介

中町・蔵シック館の趣ある空間で日本舞踊を披露する飛鳥乃白鳳会

 日本の芸能や伝統文化に広く親しむ「松本ジャポニスム」が21日、松本市の中心市街地で開かれた。毎年実施している縄手通りに加え、今年は新たに中町通りでも開催され、国内外の観光客らが和の風情たっぷりの一日を見て聞いて、体験した。

 ナワテ通り商業協同組合と中町商店街振興組合がそれぞれ主催。
 初開催の中町通りは明治期の造り酒屋を活用した中町・蔵シック館を会場に、端唄や民謡、日本舞踊のステージやお座敷遊びがあった。重厚な梁に支えられた吹き抜けの土間や板の間で松本知優佳会や清扶美会、飛鳥乃白鳳会の粋な舞台を楽しみ、元芸者らの指南で「こんぴらふねふね」「とらとら」といったお座敷遊びも体験。スイスから友人と訪れた女性観光客(37)は「とても貴重な経験になった。日本の文化は美しい。松本は面白い」と堪能していた。
 縄手通りと四柱神社では、能楽や長唄など9団体の発表や伝統工芸の紹介、遊ぶキモノ市、初企画「七夕人形カータリスタンプラリー」などがあり、大勢の人でにぎわっていた。
 令和3年に縄手で始まり定着してきた。中町商店街振興組合の伊藤久美子理事(66)は「外国人観光客も回復する中、多くの人に喜んでもらえる企画。昔から続く文化芸能を、継承する機会としても広がっていけばうれしい」と話していた。

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