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朝から雪かき「へとへと」 各地で住民が協力して汗流す

商店街の人たちが協力して固まった路面の雪を削り取り、運び出す(6日午前9時5分、松本市の高砂通り)

 中信地方にこの冬一番の積雪をもたらした南岸低気圧は6日、本州から東に遠ざかった。雪は朝まで降り続き、通勤・通学時間帯の松本市街地は解けた雪でべちゃべちゃになった足元を気にしながら歩く人の姿が見られた。朝から自宅や店舗前の雪かきに追われ、仕事前から疲れ切った様子の市民もいた。

 松本駅前でタクシー待ちをしていた神奈川県茅ケ崎市の渡邉千秋さん(61)は「ホテルでタクシーを呼んだがなかなか来ないので、松本駅まで歩いてきた。こんな雪は何十年ぶりに見た」と驚いていた。松本市内の病院に通勤中の丸山紗季さん(27)=塩尻市広丘野村=は「ブーツを履いて来たが、自宅から最寄り駅までは道に雪が残っていて歩くのが大変だった」と話していた。
 松本市中心街の高砂通りで家族や近所の住民ら3人と雪かきをしていた藤森一真さん(23)は「車が雪を踏み、固くなってしまった。高齢化で雪かきできない家もあり、協力してやっている」と早朝から汗を流した。
 同市笹賀の下二子橋下流に設けられた市の雪捨て場には雪を満載したダンプや軽トラックが横並びになった。塩尻市の外構工事会社役員・降籏優里さん(36)は松本市内の工事現場でかいた雪を軽トラックで運んだ。「朝6時半から家の前、会社、現場と、ずっと雪かき。へとへとです」と笑った。渚2の三沢潔さん(68)は「マンションの人が通る所を雪かきした。重い雪だが、ぼちぼちやろうと思う」と話していた。