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3市の図書館が臼井吉見の『安曇野』で連携 オリジナルカードの配布も

小説『安曇野』と関わりのある人物を紹介した展示(穂高、中央図書館)

 安曇野市の市立図書館全5館で3月28日まで、地元出身の作家・臼井吉見(1905~87)の代表作『安曇野』にまつわる企画展「小説『安曇野』をとりまく人々」が開かれている。松本市と塩尻市の図書館の3市連携企画で、各会場で今回のために作ったオリジナルカードを配布している。

 安曇野市は臼井吉見、松本市は社会運動家で作家の木下尚江(1869~1937)、塩尻市は筑摩書房を創業した古田晁(1906~73)と、各市にゆかりがあり『安曇野』に登場する人物をそれぞれ紹介している。穂高の中央図書館では『安曇野』や『獅子座』といった臼井の著作など約50冊のほか、臼井直筆の『安曇野』の生原稿も展示している。
 オリジナルカードは3市の図書館を紹介する3種類と、3種類集めるともらえるシークレットカードがある。安曇野市分は市内5図書館、松本市と塩尻市分は展示会場の松本市中央図書館と塩尻市立図書館本館でそれぞれ配布。4枚合わせると裏面に絵が出来上がる。
 3市の図書館の連携企画は令和3年度から始まった。オリジナルカードを配るのは始めてで、安曇野市教育委員会文化課図書館係の主査・松島沙織さんは「郷土の人をピックアップした展示。ぜひ3館に足を運んでもらえれば」と願っている。
 展示は塩尻市立図書館が25日まで、松本市中央図書館が2月6日から25日までだが、カードは3月28日まで配布する。問い合わせは穂高の中央図書館(電話0263・84・0111)へ。