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森永松本工場の給水塔 近く撤去

約60年にわたって親しまれてきた松本工場の給水塔

 森永乳業松本工場(松本市鎌田2)の給水塔(高さ25メートル)が、2月に取り壊される。昭和42(1967)年に建設されてから約60年にわたって工場のシンボル、近隣住民や事業所にとっても位置を知らせる目印として親しまれていたが、惜しまれつつ姿を消す。

 給水塔は直径6メートルの球体状の水槽を裾広がりの支柱が支え、会社のロゴ「M」が大きく描かれている。給水塔としての役目は平成16(2004)年に終えたが、工場のシンボルとして数年に1度塗装するなどして維持されてきた。各地の森永乳業の工場にはかつて、ほぼ全てに給水塔があったものの、地震への備えなどとして老朽化した塔から取り壊され、ついに松本工場の順番が回ってきた。
 近隣の学校や事業所に取り壊しを伝えると「寂しくなる」「目印に使わせてもらっていた。ありがたかった」などの声が聞かれたという。姿が見られるのは2月16日までで、翌日から解体が始まる。永坂章工場長は「地域の方にも親しみを感じてもらえたことがうれしい」と話している。