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三九郎にパワー集結! 朝日・針尾が区全体で実施

盛り上げる会の会員、保護者らと一緒に作ったやぐらの完成を喜ぶ子供たち

 朝日村針尾区で14日、小正月の伝統行事・三九郎が行われた。区内の子供の減少や、新型コロナウイルス禍による行事自粛の影響で小学校PTAを中心にした従来のやり方での開催が難しくなっていることから、60代を中心にした区内の有志が「針尾の三九郎を盛り上げる会」を結成し、やぐら作りを全面的にサポートした。

 これまで北村・中村地区、一之沢・中通・下組地区の2カ所で行ってきたが、今年から区全体での実施に見直し、鎖川河川敷で行った。当日朝に各戸から松やだるまを集め、子供約25人、大人約30人が協力してやぐら2基を組んだ。経験豊富な会員が組み方のこつを助言し、高さ約6メートルと約2メートルが完成した。材料の竹やカヤは村内で調達した。
 やぐらに点火すると白煙と炎が空にたち上り、子供たちが迫力に歓声を上げた。おきになると繭玉やマシュマロ、芋を焼いて食べ1年の健康を願った。朝日小学校5年の齊藤潤嘉君(11)は「燃える音や倒れるところがすごかった。続いてほしいなと思う」と話した。
 会員は孫がいる世代が中心で、子供たちが三九郎を楽しむ様子に目を細めた。代表の下田力さん、上條正光さんの呼び掛けで昨秋、6人ほどが集まったという。下田さんは「一緒にやることで次世代に伝えていきたい」と話し、上條さんは「子供たちの楽しい思い出になれば」と願った。
 朝日小PTA校外指導部一之沢・中通・下組地区の小林礼子地区長は「困っていると声を上げたことがきっかけで協力をいただきありがたい」と感謝していた。