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塩取り合戦 商都に熱気 松本あめ市にぎわう

勝利を目指して力いっぱい綱を引く女性

 商都・松本の新春を彩る「松本あめ市」(実行委員会主催)は2日目の14日、中心市街地が歩行者天国となり、さまざまな催しが行われた。あめ市の由来となった「敵に塩を送る」の故事にちなみ、戦国武将の越後・上杉謙信と甲斐・武田信玄の合戦になぞえらえた綱引き「塩取り合戦」や時代行列などがあり、大勢の市民や観光客でにぎわった。

 千歳橋で行われた開会セレモニーで、実行委員長を務める本町三丁目町会の太田隆治町会長(71)は「年明けに悲しい出来事があったが、新年へ向かう姿勢として企画した。楽しい1日を過ごしてほしい」とあいさつした。
 恒例の塩取り合戦は、中央2交差点から北を上杉方、南を武田方とし、一般から募った男女各40人と子供20人による3本勝負で勝敗を決した。男性は武田方、女性は上杉方が制し、1勝1敗となった後の最終戦は上杉方の子供たちが息を合わせた引きで勝って、2年連続で上杉軍の勝利となった。
 今年は新型コロナウイルスが5類に移行されたこともあり、3年ぶりの開催となった昨年を超える人出があった。かつお節を使った焼きおにぎりの販売で大行列ができた植田鰹節店を営む植田嘉音子さん(80)は「コロナ禍の中では開催できなかったり人出が少なかったりで寂しかった。今年は天気に恵まれ本当に良かった」と笑顔を見せていた。

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