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福俵曳き 若衆躍動 豊科の伝統行事

大俵を引き回し、地元を練り歩く若衆たち(新田区、上)、「わっしょい、わっしょい」の掛け声に合わせて大俵を練る若衆たち(成相区、下)

202401081面カタ成相.jpg安曇野市豊科の新田区(藤倉栄二区長)と成相区(寺田一樹区長)で8日、市無形民俗文化財の伝統行事「福俵曳き」が行われた。両区でそれぞれ、若衆約20人が大俵を引き回し、五穀豊穣や無病息災、商売繁盛などを願って練り歩いた。慶事があった店舗などに、小俵を納めた。

 新田区は新田公民館を出発すると国道147号を北上し、大俵を矢原堰の水に漬けて清めた。俵を何度も空中に持ち上げる「練り」も披露し、新田常盤会の若者たちが「練ろ、練ろ」の掛け声とともに巧みな綱さばきを見せた。
 小俵は昨年にオープンした飲食店「やきとりやまちゃん」に奉納した。藤倉区長は「震災や天災がなく、平常で平和に過ごせれば」と願っていた。
 成相区は、安曇野警察署と成相コミュニティセンターで、見どころの一つ・人間ピラミッドを披露した。安曇野署では、年男・年女の署員4人が加わった。同センター前では、福俵を引き合う「綱引き」を行った。
 小俵は、建設中のグループホーム安曇野に奉納した。寺田区長は「新型コロナウイルスが5類になったので、まちににぎわいが戻ってくる年になれば」と祈った。