政治・経済

松本・追分屋旅館のワイン完成

完成したドメーヌ・ド・ユノハラのワイン

 松本市里山辺の追分屋旅館が昨年設立したワイナリー「ドメーヌ・ド・ユノハラ」で初めて仕込んだワインが完成した。デラウェアとナイアガラを使っており、すっきりした辛口の白ワインに仕上げた。大量生産ではないため、宿泊客の食事や会食での利用の際に限り提供する。

 地元産のデラウェアとナイアガラの計約800キロを使い、約700本(1本720ミリリットル入り)生産した。二つの品種の香りを楽しめ、まろやか酸味も味わえる。食事の際にグラス1杯880円(税込み)で提供する。
 旅館の付加価値を高め、誘客向上につなげようとワイナリーを開設。松本市波田地区にあった「太田館製糸所」の木造2階建ての建物を解体・移築して活用した。白ワインのほかに、赤ワインやシードルなども仕込んだ。自社農場でブドウ栽培に取り組んでおり、ゆくゆくは自社のブドウで醸造する計画だ。
 瓶のラベルには、ワイナリーの建物の丑鼻にあるぶどうと、旅館の丸窓をモチーフにした。慣れない作業でトラブルもあったが、初めて仕込んだワインが出来上がり、追分屋旅館の花岡秀敏社長(43)は「感無量。どんな評価をいただけるか楽しみ」と話していた。