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県警航空隊に警察庁長官賞 無事故で生存者救助3000人に

小山本部長(左)に受賞を報告し、賞状を持つ山本隊長

 県営松本空港を拠点に活動する県警航空隊が、昭和55(1980)年の発足以来、無事故で活動を続けて生存状態での救助者が3000人を超え、警察庁長官賞を受賞した。山本勝義隊長が26日、県警本部で小山巌本部長に受賞を報告し、これからも安全第一で救助活動に励むことを誓った。

 山本隊長が、19日に長官から授与された賞状を持って県警本部を訪れた。報告後の取材に、山本隊長は「諸先輩方が一人一人を安全に救助して、その積み重ねがこの3000人となった」と語り、歴代の隊員に感謝した。数々の命を救った活動を振り返りつつ「隊員は使命感が強いので、助けを求めている人がいれば無理をしてしまう」と語り「そこで落ち着いて状況を把握し、活動ができるのか見極めることが重要」と気を引き締めていた。
 県警航空隊は、操縦士6人、整備士8人の計14人が所属している。県警山岳遭難救助隊員7人を含めた21人体制で、捜索・救助活動や災害警備、空からのパトロール、緊急配備、捜査支援活動などに当たっている。
 県警ヘリコプターは、「必ず帰ってくる」という願いを込めて「やまびこ」と名付けられており、現在は平成25(2013)年に配備された「やまびこ2号」と、今年3月に配備された「新やまびこ1号」の2機で活動している。年間200件以上の出動があり、近年は毎年、生存者で100人以上を救助している。

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