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松本市の新博物館 7日に開館 新しい学び・交流生む場に

中心市街地に立地し、さまざまな機能が期待される新松本市立博物館

 新たな松本市立博物館が7日、大名町通りに面した大手3に開館する。郷土資料を収集・展示する従来の機能にとどまらず、中心市街地の立地を生かして観光や交流施設としての役割も担う。開館記念特別展の第1弾となる「まつもと博覧会」が12月10日まで開かれるほか、オープニングイベントが12月までの土曜日と日曜日を中心に複数回開かれる。

 特別展のまつもと博覧会は、明治6(1873)年に第1回松本博覧会が開催されてから150周年を記念して企画された。明治5年に競売にかけられた松本城天守は博覧会の入場料などで買い戻しに成功した史実があり、当時の博覧会を振り返る。現在の松本発の産業品も多数展示し、松本の未来を考える展示内容とした。
 オープニングイベントは沙田神社(島立)など市内7神社による木遣りの発表や、奈川、安曇、梓川の各地区の獅子舞の披露など。高校生による書道、ダンスなどのパフォーマンスに加え、松本発祥の音楽教育・スズキメソードのコンサートもある。博物館前ポケットパーク、大手門枡形跡広場などが会場となる。
 市は平成28(2016)年度の市基幹博物館施設構想で建設地を松本城大手門駐車場の敷地と決め、令和2年に着工、4年に建物が完成した。1階は誰もが立ち入ることができるオープンスペースで、2階に企画、3階に常設の各展示室を備える。
 加藤孝館長は「新しい学びや価値の創出、将来につながる文化が誕生する場所になることを目指し、さまざまな仕掛けを多くの方々と展開していきたい」と話している。