全員75歳以上 松本の社交ダンスサークル・たんぽぽ 6人で毎週活動

メンバー6人全員が75歳以上の後期高齢者という社交ダンスサークル・たんぽぽは、新型コロナウイルス禍にも厳しい残暑にも負けず、毎週火曜日に松本市の東部公民館に集まって活動している。仲間との交流は人生になくてはならない張り合いといい、生き生きとステップを楽しんでいる。
最高齢の上條嘉治さん(98)=同市岡田松岡=は、他のメンバーの目標だ。ボイラー技師や造園の仕事を引退した85歳でダンスを始め、10年以上にわたってほとんど休まず参加している。「毎日どこかに出掛けて誰かとしゃべる」ことを大切にしていて、常に笑顔を絶やさないサークルのムードメーカーだ。
89歳になる鈴木健二さん=同市笹賀=は最近、運転免許を返納してバスで通い始めた。乗り換えが多いため当初は間違えることもあり、途中で降りて歩いてきたり、公民館とは反対方面に行ってしまったりしたこともあったが、頑張ってルートを覚えた。めげずに通い続けている。
他のメンバーも伴侶を亡くしたり体調を崩したりと、それぞれの事情を抱えているが、「ここへ来れば元気になれる」と集まって来る。ワルツやタンゴ、ジルバなどを楽しんだ後、会長の斎藤つね子さん(83)=横田2=が用意した漬物や茶菓子を囲んでおしゃべりするのも楽しみだ。
指導する島岡多恵子さん(66)=安曇野市明科中川手=は「皆さん、とってもお元気で、若い世代にとって人生のお手本。後期高齢者じゃなくて、まさに『光輝高齢者』。これからも長く続けていきたい」と話している。