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中学登山シーズン到来 安曇野市内7校 体験学習組み合わせ主流

事前学習として、赤沼さんの講演を聴く穂高東中の1年生

 安曇野市内の中学校で7月初旬から8月下旬にかけて、学校登山が行われている。今年は泊まりがけで登山をするのは穂高東中のみで、他の学校は日帰り登山や、日帰り登山に別の体験学習を組み合わせた行程とした。

 穂高東中は20~21日、1年生(149人)が燕岳に登る。実施理由は▽地元の宝を実感できる▽同校の前身・穂高中学校を卒業した赤沼健至さん=穂高有明=が山小屋の燕山荘を経営している▽伝統行事である│の3点で、保科潔教頭は「赤沼さんの存在が大きい。コロナの制限があった世代だからこそ、今後の学校づくりに欠かせない学びがある」と話す。
 同校はこのほど赤沼さんを招き事前学習を行い、赤沼さんから燕岳の環境や登山の心得を学んだ。2組の田中樹生さんは「登るのが怖かったけれど楽しみになってきた。自然を大切にしたい」と笑顔を見せていた。
 新型コロナウイルス禍前まで燕岳登山を行っていた穂高西中は昨年同様、白馬村の八方池登山と周辺施設の見学を組み合わせた形とした。「これまでは参加を見合わせる生徒もいたが、昨年の行程は好評だった。宿泊施設でも感染対策がしやすい」という。コロナ禍前から山小屋に宿泊する登山を行っていない三郷中は「生徒数が多い中、全員が参加できる、達成できることを考えている」とする。
 安曇野市は支援として、登山に同行する医師や看護師、ガイドの旅費を負担している。各校がさまざまな工夫を凝らす学校登山について、市教育委員会は「自然に触れる校外学習の一つとして、続けていってもらいたい」としている。

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