教育・子育て

山形村出土の土器を玩具に 鉢盛中3年生が制作協力

県宝の縄文土器を見学し、玩具作りに向けアイデアを練る生徒たち

 山形村教育委員会は本年度、村内の縄文遺跡の出土品で県宝に指定されている土器5点のカプセル玩具を作る。制作には、地域貢献活動を考えている組合立鉢盛中学校の3年生が協力する。生徒たちは9日、村ミラ・フード館で開催中の県宝土器展(18日まで)を訪れて土器を間近に見学し、構想を膨らませた。

 5点は、殿村遺跡出土の深鉢型土器、下原遺跡出土の有孔鍔付土器など。専門の業者の協力で、土器を3次元でデジタル化して3Dプリンターで成形、高さ約6㌢の玩具にする。中学生が作った説明文と一緒にカプセルに詰め、村内の施設などに設置する計画だ。
 中学生は、総合学習「白峰タイム」の一環で、地域お助け講座に参加する約20人が取り組む。土器を見学した生徒たちは熱心に説明を聞き、煮炊きや祭事に使われた土器の特徴や、貴重な釣手土器が村内から何点も出土していることなどを学んだ。平井琥太郎さん(14)は「近くで見ると土器の模様が細かい。想像より大きい土器もあった」と話した。小林絆さん(14)は「玩具作りが一緒にできて楽しい。土器の特徴や村の歴史が分かる説明文を付けたい」と話した。今後、説明文の内容やデザイン、設置場所を考えていく。
 制作には、3Dプリンターを使ったオリジナル品の開発を手掛ける「cumonos(クモノス)」の神山亮太郎さん(51)=松本市=が協力する。